2010.12.20 Mon
明治3大築港、三角西港を訪ねて
三角西港の開港は明治20年のこと。明治政府による国内統一、殖産振興の政策に基づいて建設された地方港湾の1つで、オランダ人の水理工師ムルドルの設計により造られたものです。しかし後世においてその役割を鉄道の終点が設けられ、町営交通船も発着する三角東港に移したことから、本港がその後栄えることは無く、100年の歳月がたった現在でも開港当時の都市計画・石積埠頭がほぼ無傷のまま残っていることが特徴です。
岸壁を離れれば、周辺は公園として整備されています。画像右手は復元された旧高田回漕問屋です。回漕問屋とは沿岸航路で旅客や貨物輸送の取り次ぎをした問屋のことだそうで、当時4隻の汽船を所有していたそうです。室内も見学可能でした。
こちらは開港時にオープンしたホテル浦島屋を再現したもの。ここ三角西港にゆかりのある人物が明治期の日本を愛した作家小泉八雲ことラフカディオ・ハーンです。八雲は当時この2階から見える海岸の風景を絶賛したそうです。
西港の由緒ある石造りの岸壁に立っていると、列強各国に果敢に挑んでいった当時の日本人の息吹が聞こえてくるような気がしました。
By今和泉
| 乗船記 | 19:15 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑